2019年3月31日日曜日

今まで本当にありがとうございました‼

ネルケと斎場より帰って参りました。ネルケの骨は大きな体からは想像がつかないとても小さく軽いものでした。昨夜は涙雨でしたが今日の午後は青空が広がっています。これで無事お空に昇れることと思います。ソメイヨシノも満開とはいかないもの8分咲きで斎場へ向かう途中、ネルケとともに花を眺めることができました。

近所の公園にて まだ朝は曇っていて桜はきれいに見えませんでした。

午後、近所の公園にて


突然の事でまだ実感がわかず、涙もあまり出ませんでした。今頃になって寂しさがこみあげてきています。

皆様からたくさんの愛のこもったメッセージを頂き誠に感謝申し上げます。ネルケは本当に本当に幸せ者です。

ネルケのお骨と祭壇、ネルケが使っていたものなどを置きました。


実は2週間ほど前に左前脚が腫れているのを発見し、医者に行ったところ指の間に傷ができており、血液検査の結果、白血球とイヌ炎症反応性蛋白の数値が大きく跳ね上がっていました。このままでは敗血症を起こす可能性があるため抗生物質を処方され、一昨日にはどちらの数値も大分下がって少し安心したところでした。
代わりにここ1週間は後脚がふらふらで力が入らないようになってしまい、食欲もあまりありませんでした。しかし、他の数値は多少問題はあるものの正常だったため抗生物質を続けて様子を見ていたところでした。

昨夜は大好きな牛肉をパクパクと食べており、これからだんだんと元気になってくれると期待しておりました。
ネルケはほとんど寝ていましたが、日付が変わる頃、荒い息づかいをしていることに気づき、水を飲ませようとしてもだらりとこぼしてしまい、そうしているうちに呼吸をしなくなってしまいました。必死に呼びかけると何度か大きな呼吸をしたため、急いで近くの病院へ向かいましたが、その途中でもう息をしなくなってしまっていました。

死因は断定することはできないようで、おそらくアジソン病によるミネラルのバランスが急激に崩れたことではないかということでした。

生前最後の写真


前にも書きましたがネルケは去年の7月に癲癇を発症してからというものその発作によるヘルニア、ステロイドによる肝臓の数値の悪化、子宮蓄膿症、細菌感染による鼻の腫れ、カビによる口の周りの脱毛、アジソン病と多くの困難と闘ってきました。

正直に言えば、鳴き叫んだり、よろよろの状態になって苦しむネルケを見るたびに薬漬けにしてこのまま生かしておくことが本当に正しいのか飼い主のエゴではないのかと何度も悩みました。しかし、ネルケも頑張ってくれているから、きっと良くなると信じて今まで治療を続けてきました。

最期、ネルケは朝晩に23錠の薬を飲んでいました。


癲癇発症から9か月ネルケは懸命に戦ってくれました。想像を絶する辛さだったと思います。ですから、死を告げられた時、もっともっと元気で長生きして欲しかったのに「何とかならないか」とお願いするのではなく自然にネルケに「がんばったね。お疲れ様でした」という言葉をかけてしまっていました。

ネルケは本当によく頑張ってくれました。これ以上辛い思いをせずに済み、やっと楽になれたのです。8歳10か月と短命でしたが一生懸命病に向き合い戦ってくれたネルケには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

美人で賢く、ちょっとわがままなネルたん安らかに眠ってね‼

穏やかな顔でまるで眠っているようでした。


今日、火葬の待ち時間にネルケの名前の由来であるナデシコを買ったので、さっそく庭に植えました。6月のネルケの誕生日にはたくさんの花をつけてくれたらいいなと期待しています。

庭に植えたナデシコ


奇しくも今日3月31日でTwitterのネルケのアカウントを始めて365日目です。1年間という短い期間でしたが、皆様今までネルケを応援くださりありがとうございました。



ネルケの飼い主より

2019年2月24日日曜日

ネルケについて

皆様、こんにちは


ネルケが病気になってからのこと、今の現状について書こうと思います。長文になりますし、ネガティブな内容ですのでご不快な思いにさせてしまうかもしれません。

ただ、こうしたネガティブな面について、これから動物をお飼いになる方または飼っておられる方の心の準備として何か役に立つのではないかと思いしたためました。「嫌だな」とお思いになりましたらお気になさらず閉じてください。



ネルケは昨年の7月に癲癇を発症しました。

てんかんには症候性癲癇と特発性癲癇があり、症候性のものは脳腫瘍など脳の異常などにより起こるもので、その原因を取り除くことによって完治する可能性があります。特発性癲癇は特に脳に異常が見当たらず原因不明で起こるものであり、基本的に生涯の服薬が必要となります。

ネルケの場合、状態や検査の結果、症候性癲癇の可能性は低いということです。しかし、その可能性を完全に消すにはMRIを撮る必要があります。その場合、全身麻酔となり、リスクがかなり大きく、またそもそもMRIを置いているところが少なく、私たちが住んでいる千葉県にはありません。料金も高額で、発症時に何軒か動物病院を周りましたが、どこもMRIは勧められませんでした。

症候性の場合でも手術にはもちろんリスクを伴いますし、外科的な方法を選択しない場合、発作を抑えるにはどちらの癲癇も結局、抗癲癇薬で発作を抑えていく形となります。そのためネルケも抗癲癇薬により発作を抑制していくという選択をしました。

抗癲癇薬はあくまで発作の回数を抑える薬であり、飲めばまったく発作を起こさないというものではありません。発作は1年に1回くらいの子もいれば1日に何回も起こる子もいます。ネルケの場合、大体2週間に1回のペースで起こっていました。

薬が効かず、頻発する場合は薬の量を増やしたり、数種類を併用することになります。薬が強くなれば、それだけ作用も強くなるのでふらつきや朦朧とするなどまた肝臓への負担などの副作用もあります。

ネルケは癲癇発作時の体の激しい痙攣のためヘルニアも併発してしまいました。また発作の頻発はヘルニアの悪化にもつながります。ネルケは発作が起こる毎になど激痛で腰を下ろすことができずに歩き回ったり、大声で鳴き叫んだりという状態になり、その度に痛み止めとしてステロイドの注射を打っていました。痛み止めは肝臓に負担をかけます。肝臓の数値が悪いと抗癲癇薬の効き目にも影響し、発作が増える、そしてまたヘルニアが悪化するという悪循環にネルケはなっていました。

そのため発作をなるべく起こさないよう抗癲癇薬を何度か増やしました。しかし、少しでも多いとふらつきなどの症状が出る微妙なものなのです。発作をようやくコントロールできるようになったのは2か月半前でした。現在はそれほど発作も起こらず(起こっても軽い)、それ以来痛み止めのステロイドも使用せずに済んでいるのでそれに関しては一先ず安心しております。



ネルケはてんかんを発症するまでは特に大きな病気をしたことがありませんでした。

しかし発症後、8月には細菌感染により鼻が腫れ、鼻血を出すようになり(完治)、9月には子宮蓄膿症で手術(ネルケは貧血がひどかったため生死を分ける手術となり、手術後も感染症リスクが高く危険な状態でしたが、無事に乗り切ってくれました)、10月にはカビにより口の周りの毛が抜けてしまい、塗り薬による治療を2か月ほど続けました。おそらくですが免疫力が低下して立て続けにいろいろな病気を発症してしまったようです。



そうした病気を乗り越えて、2019年を迎えることができたのですが、年明け早々、ネルケは呼びかけにもほとんど反応せず、顔の表情も乏しくなり、物凄い勢いで狂ったように大声で鳴き叫んだり、家中を落ち着きなくどたばたと歩き回り、隙間に入って身動きが取れなくなるとまた大声で鳴き叫ぶという状態になりました。そうなっているときは極度の興奮状態でそれ以外の時は朦朧としているか疲れ果てて寝ている状態で正常な時がまったく見られませんでした。

また、興奮しているせいか凶暴になり水桶や椅子などあたりかまわず噛みついたりするようになりました。私もパソコンを壊され、新たに買ったものも早くも傷物にされてしまうばかりでなく、ご飯も自分では食べなくなってしまったため、手で食べさせるときに噛みつかれて、生傷が絶えませんでした(笑)

最初は多くの症状が合致することから認知症による昼夜逆転の可能性が高いということで昼間に寝かさず、太陽をなるべく浴びさせ、脳の活性化のため散歩のルートをいろいろと変えてみたりといろいろ試しましたが一向に効果は上がりませんでした。

血液検査やエコーなどにも異常は見られず、次にホルモンのバランスを整え、夜に眠りにつきやすくさせる効果があるというメラトニンという人間用の時差ボケの薬を処方されましたが、これも全く効果がはありませんでした。

叫び声は非常に大きく、ほとんど眠れない日々が続き、近所迷惑になるので雨戸や窓を塞いでいたのですがそれでも声が漏れるほどであったため、夜中に何度も散歩に連れて行ったりしていました(散歩に出るのは嫌がりましたが、いったん出てしまうとぼとぼよろよろとですが大人しく歩いてくれます)。

声は今が幸いにも冬なので大した問題にはなりませんが、暑い季節を迎え、隣家が窓を開けるようになったらどうしようか、「車で人気のないところまで行ってネルケと車中泊することになるかな」などと先行きへの不安もありました。



鳴き叫ぶネルケ(閲覧注意)


ネルケは大人になって以来、いたずらもしませんでしたし、お漏らしも一回もしたことがなかったのですが、毎日お漏らしするようになり、また自分の汚物を踏んで歩き回ったりするので、しょっちゅう掃除洗濯しなければならず、毎日夜中にお風呂場で汚物まみれのお尻や脚を洗っていたこともありました。

以上のことに加えさらに、ハスキーなのに寒いところにいると震えるようにもなったため、寝ているときは服を着せたり、タオルケットをかけたりと気をかけていなければならなかったり...


そうした状況が続く中、水を異常に多飲することに気づき、医師に相談したところもしかしたらクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)かもしれないということでした。

この病気は副腎皮質刺激ホルモンが過剰に分泌される病気で、その場合、脳の腫瘍が原因となっている場合が多く、ネルケの癲癇もそこから来ているのではないかということで、ACTH試験という検査を受けることになりました。

その結果を待っている最中のこと、ネルケが突然家で舌を出してぐったりと動かなくなってしまい、急遽病院に連れて行き検査してもらいました。その結果、カリウムの数値が低いということで点滴によりカリウムを補給してもらい、その急な症状は脱しました。

数日後のACTH試験結果は当初疑われたクッシング症候群とは逆で副腎皮質機能の値は正常値より低く、また甲状腺機能の値も低いことも判明しました。

これにより甲状腺機能低下症という病気か、副腎皮質ホルモンがうまく分泌できなくなるアジソン病である疑いがあるということでした。アジソン病にはほとんど出ていた症状と合致せずその場合、カリウム値も高く出るが多いということで、まず比較的症状に合致する甲状腺のほうの薬を試しましたが、進展はありませんでした。

そのため、1週間ほど前から今度はアジソン病用の薬に切り替えて様子を見ていました。その結果、数日前から歩き回ることがなくなり、鳴き叫ぶという行動も減少しました。2か月半の間、私の事もほとんど理解していない様子でしたが、反応を示してくれるようになり、お漏らしも極端に減りました。まだご飯は自分では食べてくれませんが、状況はよくなりつつあります。


まだ診断を確定できる状況ではないので、アジソン病かどうかはまだ今後の検査の結果次第となります。また、この病気も癲癇と同じように生涯薬を飲み続けなければなりません。その薬も非常に高価で、癲癇の薬と合わせると現状では一日2,800円かかっています。一回の錠数も合計16錠を朝晩飲んでいるまさに薬漬けの状態です。



すみません...、本日2月24日は先代の犬ロッキーの命日ですのでそのこともついでに書いておきたいと思います。

ロッキーが亡くなったのは大分前になり、ネルケを飼うまでにはかなりのブランクがあります。当時、私はまだ卒業前の学生で、ロッキーは12歳でした。彼は鼻の癌に冒され、手術は難しかったため自宅でケアをしていました。足はよろよろでしたが、比較的穏やかに過ごしていました。

そのため、私は家族にケアを任せ、1か月間の卒業旅行に出かけることになり、出発の日もロッキーは穏やかな様子で見送ってくれました。しかし、帰国の数日前、彼が危ないかもしれないと伝えられたのです。数日後、帰宅してロッキーに再会したとき彼はしっぽを振りながら、立つこともままならなかったのに必死で立とうともがいて私の顔を舐めて喜んでくれました。私はその時、まだまだ大丈夫だろうと思ったのです。

しかし翌朝、ロッキーは誰も見ていないうちに静かに旅立って行ってしまいました。彼は私が帰るの待ってお別れしてくれたのだなと考えると彼に寂しい思いをさせた後悔とともに彼への感謝でいっぱいになりました。

今日はネルケとともにロッキーが眠る場所へお参りに行き、ネルケの病気が快方に向かうよう祈ってまいりました。



ネルケは病気と生涯付き合っていかなければなりません。苦しむ彼女を見るのは辛いことです。しかし、一番苦しいのは彼女自身。私も頑張ってネルケをサポートしていきたいと思います。

悲しみや辛さをもたらした病気ですが、ネルケを一層愛しい大切な存在にしてくれたものでもあります。人間万事塞翁が馬、あまり一喜一憂することなく状況を見守っていきたいと思っておりますが、今は束の間ネルケが快方に向かっていることを素直に喜びたいと思います。


長い駄文にお付き合いくださいましてありがとうございました。また、ネガティブな内容でご不快な思いをさせてしまい心よりお詫び申し上げますm(_ _)m




ネルケの飼い主